「介護職の面接って、どんなことを聞かれるの?」
「逆質問って、本当にしたほうがいいの…?」
「履歴書は書けたけれど、面接となると一気に不安が押し寄せる…」
上記のような経験、ありませんか?
実際、私が転職エージェントとして面接に挑む方々を見てきた中でも、「何を聞かれるか分からない」「どう答えたらいいか不安」と悩む人は本当に多くいました。
この記事では、元介護専門の転職エージェントであり、自らも3回の転職経験をもつ筆者が、介護職の面接でよく聞かれる質問&逆質問10選と、その“受かる答え方”のコツをわかりやすく解説します。
面接官が「この人と仕事がしたい」と思う受け答えには、ちょっとした“差”があります。
差を生むのは、特別な経験やスキルではなく、「事前の準備」です。
実は、準備している人はほんの一部。しっかり準備さえすれば、ほとんどの応募者と自然に差がつくのです。
介護職の面接で見られている3つのポイント

介護職の面接では、特別なスキルや資格よりも、「その人と一緒に働きたいか」という視点が重視されます。
採用側が見ているのは、あなたの“完成度”ではなく、「一緒に働く現場の未来」です。
ここでは、元転職エージェントとして何百人もの選考を見てきた経験から、介護職の面接で特に重視される3つの評価ポイントを解説します。
人柄・コミュニケーション力
介護職はチームで成り立つ仕事です。
そのため、“一緒に働きたい”と思えるかどうかが最も重視される傾向があります。
評価されるのは、以下のような要素です。
- 相手の話をきちんと聞いている姿勢(うなずき・表情など)
- 緊張していても笑顔を見せようとする意識
- 丁寧な言葉づかい、相手への敬意
たとえ完璧な受け答えでなくても、「この人なら入居者さんに優しく接してくれそう」と思わせられる人が強いです。
現場での柔軟性・協調性
どんなに経験があっても、「うちはこうなんで」と自分のやり方に固執する人は避けられがち。
現場では日々トラブルや変化が起こるからこそ、柔軟に対応できるか・協力できるかが重要です。
以下、チェックされるポイントは3つ紹介します。
- 「新人でも周囲と連携しようとする姿勢」
- 「慣れない環境でも一歩ずつ吸収していこうとする謙虚さ」
- 「他職種への理解や尊重」
“正しさ”を主張するより、“まずは周りを知ろうとする姿勢”が評価されやすいです。
志望動機や価値観のマッチ度
応募先がどんな施設で、どんな理念を掲げているか。
理念等に対して自分の考えや働き方がどれだけフィットしているかは、面接官の大きな判断材料になります。
評価されるのは、以下のような人です。
- ホームページを事前に見て、取り組みに共感した点を話せる
- 自分が経験した出来事と施設の方針が一致している
- 「ここで働きたい」という本音が感じられる
どれだけ魅力的な人でも、「なぜうちを選んだの?」に答えられないと印象は弱くなります。
元エージェントが見てきた“評価の裏側”
面接官は「この人、良いかも」と感じたら、受け答えを詳細にメモし、入職後のイメージを描こうとします。
逆に「うーん…」と感じた場合、評価がマイナスに傾きます。
よく聞かれる面接質問16選と“受かる答え方”


「どんな質問がくるんだろう…」
面接が近づくと、不安と緊張で頭がいっぱいになりますよね。
ご安心ください。実は介護面接には、よく聞かれる“定番パターン”があります。
頻出質問16個を厳選し、「質問の意図」「NG例・OK例」「答え方のポイント」をセットで解説します。



読みながらそのまま面接対策ができる、実践的な内容です。
自己紹介をしてください
・質問の意図
→ 話し方・要点のまとめ力・第一印象をチェックしたい
・NG例
→「〇〇と申します。趣味は映画鑑賞で…えーっと…」
※長くなりすぎ。結論がないのはマイナス印象です。
・OK例
・「○○と申します。本日は貴重なお時間を頂き、ありがとうございます。」
はじめに感謝の言葉を添えたあと、以下のような切り口で自己紹介ができます。
例①:価値観重視の自己紹介
「利用者様本位に寄り添う姿勢を大切にしており、利用者様、ご家族様、同僚に対し誠心誠意を持って関わるよう努めています。」
例②:例②:仕事観+行動習慣型
「介護の仕事は信頼関係の構築が特に重要だと考えております。関係が構築できるように基本である”目線を合わせて会話する事”を日々徹底しております。」
例③:経歴+性格型
「介護職として(特養、老健、通所、訪問介護…など)で業務に当たって参りましたした。幅広い年齢層とコミュニケーションを図ってきており、人と関わる事が好きです。」
解説:答え方のコツ
→ 話し初めは面接の時間を頂けた事に感謝を伝える。
忘れがちですが、これが言えると印象が大きく変わる重要な一言です。
→ 自分の価値観や仕事観を1文で語ってから、簡潔な経歴や得意分野に触れると好印象です。
「関係性」や「多角的視点」を言語化できると面接官の記憶に残ります。
今までの職歴を教えてください
・質問の意図
→ スキル・経験の流れと、転職理由との一貫性を見たい。
・NG例
→「給料が安くて不満で転職してきました」「仕事内容はあまり覚えていませんが…」
・OK例
例①
「 利用者様との関係性を築くことに難しさを感じていた時期がありましたが、あるご利用者様と接する中で“まず受け止める姿勢が大切だ”という事に気がつく事が出来ました。
例②
新人OJTの担当になり、人に伝えるには”説明ではなく、伝えようとする努力”が必要だと現場での実践を通して学ぶ事が出来ました。
・解説:答え方のコツ
経歴の説明だけでなく、そこから得た気づき・変化・学びを語れると、経験の重みが伝わり加点ポイントになります。
なぜ当社(法人)を選んだのか?
・質問の意図
→ 自社への理解度とマッチ度、本気度を見ている
・NG例
→「家が近く通勤が楽だから」「たまたま求人が出ていたので」
・OK例
例①
「法人理念にある”優しく寄り添う”という思いに強く共感をしました。私も優しく寄り添える一員になりたいと考えております。」
例②
「地域密着で認知症支援に力を入れておられる点に共感し、自分の経験を活かせると思いました」
・解説:答え方のコツ
→ 施設HPや理念・特徴を事前にチェックし、「共感+貢献できるポイント」をセットで話せると強いです。
※転職エージェントでも面接前に必ず対策していた重要質問です。
前職の退職理由
・質問の意図
→ 再転職のリスクや、前向きさ・整理力があるかを見る
・NG例
→「人間関係が最悪で」「給与が低すぎてやってられませんでした」
※転職理由の本音ですが、そのまま伝えるのはNGです。
・OK例
例文①
「夜勤中心の働き方が体力的に難しくなり、長く働ける環境にシフトしたいと考えたためです」
例文②
「もっと一人ひとりにじっくり関われる介護をしたいと感じるようになりました。チームケアに力を入れている貴法人の方針に魅力を感じ、応募しました。」
例文③
「人間関係で悩むことがありましたが、いま思えば“相談できる環境”がなかったことが要因でした。次は、チームで支え合える職場で力を発揮したいと考えています。」
・解説:答え方のコツ
→ ネガティブな理由でもOK。「愚痴」ではなく、「環境の見直し」や「成長のための決断」に昇華させることがカギです。
転職を考えたきっかけは?
・質問の意図
→ 転職の動機に一貫性があるか/環境のせいにしていないか/自社とのマッチ度を見たい
・NG例
→「今の職場が合わなくて」「単調な仕事に飽きたから」
・OK例
例①:働き方の見直し型
「夜勤明けの生活リズムが乱れ、体調を崩すことが増えました。長く働ける環境へと見直そうと思い、今回の転職を考えました。」
例②:キャリア志向型
「もっと一人ひとりにじっくり関われる介護をしたいと考え、チームケアに注力している貴法人に魅力を感じました。」
・解説:答え方のコツ
→「現職への不満」ではなく、「転職先に求める理想とのギャップを感じた」という形で整理する事が良いです。
“ネガティブ脱却→前向き思考”への転換が鍵です。
介護の仕事を目指したきっかけは?
・質問の意図
→ 介護への想いや動機の深さ、やりがいを持って働けそうかを見ている
・NG例
→「安定していそうだったから」「手に職がつくから」「唯一内定をもらえた業界だから」
・OK例
例①:家族介護経験からの志望
「祖父の介護を通して、“誰かの生活を支える”ことにやりがいを感じたことがきっかけです。」
例②:人との関わりを軸にした志望
「人と関わることが好きで、以前から“ありがとう”が返ってくる仕事に就きたいと思っていました。」
例③:過去の経験からの志望
「介護施設に訪れる機会があり、そこで見た介護士さんが笑顔で高齢者と関わる姿とそれを受け喜んでいる高齢者の反応を見て、素敵な仕事であると感じた。」
・解説:答え方のコツ
→ エピソードがあると説得力が出ます。「介護職にしかない価値」「自分の性格との一致」を言葉にできると好印象です。
あなたの長所と短所を教えてください
・質問の意図
→ 自己理解・人間性・職場での活かし方や改善努力を見る
・NG例
→「短所はたくさんあります」「長所は…えーと…」
・OK例
例①:性格と現場での活かし方の連動型
「長所は“相手の立場で物事を捉える視点”を持てることです。利用者様やご家族が抱える複雑な想いを整理しながら関わることを大切にしています。
一方で、短所はその“優しさ”が自分の負担になってしまうこともある点です。最近は“必要な距離感”を持つことで、関係性が続けられるようになりました。」
例②:仕事の進め方に関する強みと課題
「長所は“段取り力と計画性”で、業務を見通して行動できます。ただ、予定を詰めすぎてしまう傾向があり、今はスケジュールに“余白”をつくる工夫をしています。」
例③:学ぶ姿勢をアピールする
「私は情報収集をして学ぶ事が好きです。学んだ事を実践して活かせた時に達成感を感じます。反面、学ぶ事に時間をかけ過ぎてしまったり、追求するあまり情報が多くなり整理できなくなってしまう事もあります。スケージュール管理を徹底したり学習の前提を立て改善に努めてします。
・解説:答え方のコツ
→ 「長所は◯◯です」だけでは弱い。“現場でどう活かされているか”まで言語化できると好印象です。
また、短所は隠さずに「理解している+改善中」という流れで語れば、誠実さと成長力をアピールできます。
介護の仕事をしていて印象に残っているエピソードは?
・質問の意図
→ 実体験から“どんな価値観を持っているか”、“どんな場面にやりがいを感じているか”を見る
・NG例
→「特に思い出せません」
※仮に面接でなくても、準備していないと答える事が難しい問いです。
・OK例
例①:認知症ケアの中での関係構築
「認知症の利用者様が、私の名前を初めて呼んでくださった瞬間が忘れられません。否定せずに関わり続けてきたことが報われた気がしました。」
例②:ご家族との信頼関係エピソード
「ご逝去された利用者様のご家族が、“あなたが担当で本当に良かった”とお礼を言いに来てくださったときは、この仕事の重みとやりがいを強く感じました。」
・解説:答え方のコツ
→ 「エピソードの中で何を感じたか・何を学んだか」まで話せると、単なる思い出話を超えて“仕事観”が伝わります。
自分らしい言葉で話すのが一番強いです。
認知症の方と関わるときに大切にしていることは?
・質問の意図
→ 認知症ケアに対する理解と、本人の価値観や実践を確認したい
・NG例
→「怒らせないように気をつけます」「とにかく無理せず距離を置くようにしています」
※間違ってはいないかも知れませんが、面接の場では適切な返答ではありません。
・OK例
例①:受容姿勢+関係性重視型
「その方の世界を否定しないように心がけています。“正す”よりも“寄り添う”ことで、安心してもらえる関係づくりを大切にしています。」
例②:観察・傾聴+チーム連携型
「些細な変化に気づくために、普段の表情や口調をよく観察しています。また、自分だけで判断せず、チームで共有するようにしています。」
例③:基本の徹底
「認知症ケアで基本と言われる”目線をあわせる”や”非言語的コミュニケーション”を意識して関わるように常に努めています。」
・解説:答え方のコツ
→ 専門知識よりも、“その人をどう理解しようとしているか”を伝えるのが重要。あなた自身の関わり方を“具体的な場面”で語れると説得力が増します。
早番・遅番・夜勤などの変則勤務に対応できますか?
・質問の意図
→ 勤務条件がマッチするか、継続的に働けそうかを見極めたい
・NG例
→「夜勤は絶対ムリです」「時間が決まってないと困ります」
・OK例
例①:制限がある場合でも前向きに伝える型
「子どもの保育園送迎の都合で早番は難しいですが、遅番や土日勤務は可能です。ご相談しながら調整できればと思います。」
例②:柔軟性をアピールする型
「できる限りシフトに対応したいと考えています。夜勤も月に数回程度であれば問題ありません。」
・解説:答え方のコツ
→ 制限があるなら「その理由」と「可能な範囲」をセットで提示。
“協力する意志”が伝わるかどうかが最大の評価ポイントです。
ストレスの解消法は?
・質問の意図
→ 自己管理力、感情コントロール力、メンタル耐性を確認したい
・NG例
→「イライラしたらすぐ顔に出ちゃいます」「家でずっと寝てます」
・OK例
例①:感情整理の仕組みを語る型
「不安やイライラはメモに書き出し、客観的に整理してから信頼できる同僚に共有するようにしています。」
例②:プライベートとの切り替え型
「帰宅後は必ずお気に入りの音楽をかけてリラックスするなど、自分の時間を確保しています。」
例③:客観的視点で乗り越える
「なぜイライラしたのか?」「何にストレスを感じているのか?」自分自身を客観的に見てストレス原因の追求をしています。改善が難しそうな原因に関しては同僚に打ち明ける事で改善の糸口が見つかった事もあります。」
・解説:答え方のコツ
→ “ストレスを感じるのは悪いことではない”と受け止めた上で、「自分はこう付き合っている」という姿勢を見せること。
自己理解の深さ=信頼感に直結します。
仕事以外でやりたいことはありますか?
・質問の意図
→ 人柄・価値観・人生観やワークライフバランス意識を見ている
・NG例
→「特にありません」「今は仕事しか考えてません」
・OK例
例①:人生設計・自己研鑽型
「今後は資格取得だけでなく、福祉分野で使える心理学やカウンセリングの知識も学びたいと思っています。」
例②:リフレッシュ・家族時間型
「仕事と家庭を両立させながら、休日は子どもと過ごす時間を大切にしたいです。気持ちの切り替えにもなります。」
例③:職場に活かせる可能性
「花や草木の手入れが趣味で庭で育てています。出来た野菜など収穫する事が楽しみです。私が出来る範囲であればレクリエーションの一環としてお手伝いさせてもらえればと考えております。」
・解説:答え方のコツ
→ 「仕事以外=怠けること」ではない。“自分らしさ”や“人としての軸”が伝われば好印象。働き方のバランス感覚も含めて見られています。
入社後の目標やキャリアプランは?
・質問の意図
→ 将来のビジョンや成長意欲、施設への定着意識を確認したい
・NG例
→「特に考えていません」「できれば管理職になりたくないです」
・OK例
例①:スキルアップ志向型
「介護福祉士を取得し、将来的にはリーダーとして後輩指導に関われるようになりたいです。」
例②:現場定着型
「現場でじっくりとケアに向き合いながら、認知症ケアや看取りケアのスキルを深めていきたいです。」
例③:マネジメント志向型
「これまで現場で培った経験を活かし、将来的にはユニットリーダーといったポジションにも挑戦したいと考えています。」
・解説:答え方のコツ
→ 「3〜5年後にどうなっていたいか」を具体的に語れると良いです。
成長意欲を示しつつ、“この職場で実現したい”というメッセージを添えるのがポイントです。
また、「役職=キャリアゴール」ではなく、“チームを支える役割に挑戦したい”というニュアンスが好印象です。
希望年収は?
・質問の意図
→ 給与希望と現実のすり合わせ/金銭面でのミスマッチを避けるため
・NG例
→「できれば手取り25万円以上」「前職より高くないと無理です」
・OK例
例①:相場をふまえた柔軟型
「貴法人の給与体系に従いますが、これまでの経験や資格をふまえたうえで、面談の中でご相談できればと思っています。」
例②:最低ラインを伝える現実型
「生活との兼ね合いで、月◯万円程度が希望ですが、業務内容や条件とあわせてご相談させてください。」
・解説:答え方のコツ
→ 明確な希望がある場合でも、“交渉姿勢”ではなく“相談姿勢”をとること。
給与だけにこだわる印象を与えない工夫が重要です。
資格取得など考えていますか?
・質問の意図
→ 成長意欲・学びの姿勢を確認する/将来の戦力になりうるかを見極めたい
・NG例
→「もう資格はいいかなと思ってます」「勉強は苦手で…」
・OK例
例①:明確な計画型
「現在、介護福祉士取得に向けて実務者研修を受講中です。来年の試験に向けて取り組んでいます。」
例②:意欲+情報収集中型
「今は現場に慣れることを第一にしていますが、実務者研修や認知症関連の研修には今後積極的に参加したいと考えています。」
例③:すでに資格取得済みな人向け
「外部研修など参加が可能であれば自己研鑽のためにも積極的に参加させて頂きたいです。アウトプットする事で自分のためだけでなく、同僚に貢献できればと考えています。」
・解説:答え方のコツ
→ 資格取得の有無ではなく、「どんな姿勢でスキルアップに向き合っているか」を見られています。
資格取得未定でも“前向きな姿勢”を出せれば問題ありません。
いつから働けますか?
・質問の意図
→ 現職との引継ぎ、空白期間の有無、入職日調整のしやすさを確認したい
・NG例
→「辞めてから考えようと思ってます」「すぐ辞めたいので明日からでも」
・OK例
例①:在職中で調整が必要な場合
「現在在職中で、引き継ぎをしっかり行いたいため、1ヶ月後を目安にご相談させてください。」
例②:すぐに勤務できる場合
「現在は求職中のため、貴法人のご都合に合わせて調整可能です。」
・解説:答え方のコツ
→ 無理のない範囲で、“誠実に調整する意志がある”ことを伝えるのがポイント。
最短で入職できるアピールよりも、“信頼できる人柄”のほうが重視される傾向にあります。
逆質問で印象が変わる!“好印象”な質問例とNG例





逆質問って何を聞けばいいのか分からない…



面接終盤の「何か質問はありますか?」は印象を左右する大事な場面です。
元転職エージェントの視点から「好印象な逆質問」と「避けたいNG質問」を例つきで分かりやすく紹介します。
【しないと損!】逆質問が必要な理由
「逆質問って本当に必要?」と思うかもしれませんが、これは“聞かれたときに答える”のではなく、“あなたが選ぶ立場になる”ための質問です。
面接官は、逆質問を通じて以下の事を見ています。
・仕事への理解度
・成長意欲
・職場への関心
逆質問を上手に使えば、他の応募者と差をつける絶好のチャンスにもなります。
おすすめの逆質問例5つ
NGな逆質問例とその理由
「有給はすぐ使えますか?」
→ 悪い印象になることも。聞き方を変えるなら「働き方に関してお伺いしたいことが…」と前置きを。
「人間関係は良いですか?」
→ 抽象的すぎて答えにくく、マイナスな印象を与えがち。
「他に落ちた人の理由は?」
→ 失礼・不適切な印象を持たれるリスク大。
元エージェント目線で「現場で喜ばれた逆質問」も紹介
私が転職エージェントとして施設側の面接官から聞いた“印象に残った逆質問”を3つ紹介します。
- 「ミスマッチを防ぎたいのでお伺いします。前任の方が退職された理由を伺ってもよいでしょうか?
→ 職場の実情を知ろうとする真剣な姿勢が伝わる。聞き方に配慮すればマイナス印象にならない。 - 「同年代・同じキャリアの方が入職された際、どんな働き方やポジションで活躍されていますか?」
→ 自分の将来像を具体的に重ねようとする姿勢が伝わる質問。職場との相性確認にも役立ちます。 - 「日々のケアで特に大切にされている考え方や方針があれば教えていただけますか?」
→ 現場理解と理念への共感を意識した問いかけ。表面的な情報収集ではないことが伝わる。
面接で落ちる人に共通する3つのNGパターン


実は、面接で落ちる人には共通する3つのNGパターンがあります。
ここでは、介護職の面接を数多くサポートしてきた私の視点から、「面接で不合格になりやすい理由」とその改善策をお伝えします。
聞かれたことに答えていない
ありがちなケース
・「退職理由を聞かれているのに、仕事内容を語ってしまう」
・「志望動機を聞かれているのに、“御社の理念に共感しました”だけで終わる」
なぜNG?
質問に対して的確に答えられないと、「話が噛み合わない人」「現場でも伝達ミスが起きそう」と不安に思われてしまいます。
改善のコツ
志望動機が“待遇”だけ
ありがちなケース
・「家から近いから」
・「夜勤が少ないから」
・「前職より給料がいいので」
なぜNG?
待遇だけにフォーカスすると、「どこでもいい人」に見えやすく、定着率に不安があると判断されがちです。
改善のコツ
書類と面接の内容がちぐはぐ
ありがちなケース
・書類では「チームケアに注力したい」と記載しているのに、面接では「一人でマイペースに働きたい」と話してしまう
・職務経歴書に書いたエピソードが面接での話と違う
なぜNG?
矛盾があると、「誰かに書いてもらった?」「本心はどこ?」と疑われてしまいます。信頼を失う要因になります。
改善のコツ
【体験談】私の失敗:書類と面接がズレて撃沈
面接では“話す内容”と“伝わる印象”のズレが命取りになることがあります。
ここでは、私自身の面接経験と、元エージェント時代に見た実例から、「もったいない落選」の実態をお伝えします
体験談①:介護職からエージェント職を目指していた私の失敗
私はかつて、介護職から転職エージェント職への転身を目指していました。
一次面接では「人柄がいいですね」と好印象をもらえていたのですが、最終面接で不採用。
理由は明確で、「営業未経験なので、この仕事のスピード感や数字プレッシャーに付いてこれないのでは?」という懸念でした。
私自身はやる気に満ちていたし、「介護経験を活かせる自信もあった」のです。
しかし、今思えば「書類では“介護の知見”を前面に出していたのに、面接では“営業適性”の具体例が語れていなかった」。
まさに、“言ってることと伝わる印象がズレていた”結果だったと思います。
この経験は業界こそ違いますが、「面接では書類と違う顔を見せないこと」の大切さを痛感した瞬間でした。
体験談②:面接内容は問題なし。でも“無表情”がすべてを壊した
エージェント時代、求職者さんをサポートしていた時のことです。
経験もスキルも申し分なく、面接の受け答えも悪くはありませんでした。
しかし、面接官から届いた評価は以下のようなもので不採用でした。
「無表情で、笑顔がまったくなかったんです。」
「前職の退職理由も“人間関係です”とだけ返答があり、正直、本人にも何か原因があるのでは?と思ってしまいました。」
このとき私は、「準備ができていても、“表情ひとつ”で全てが台無しになることがある」と実感しました。
“受かる人”が面接前に必ずやっている3つの準備


面接でうまく話せなかった…と後悔する人の多くは、「準備不足」が原因です。
合格率が高い人は、話し方よりも「事前の仕込み」に力を入れています。
ここでは、元転職エージェントとして「受かる人」に共通していた3つの面接準備ポイントを紹介します。
【準備1】よく聞かれる質問と逆質問の準備
誰でも面接は緊張します。人生の中で何度も経験するイベントではないからです。
だからこそ、他の応募者よりも準備する事で合格率が上がります。
「自己紹介」「志望動機」「退職理由」などよくある質問に対して、自分の言葉で話せるよう準備しておきましょう。
また、逆質問も重要なアピールタイム。
以下のようなポイントを紙に書き出しておくと安心です。
- 施設HPを見て気になった点
- 自分が気になる勤務条件(OJT、シフトの組み方など)
- 面接官の考えを聞いてみたいこと(ケア方針、求める人物像など)
【補足】
逆質問は紙にメモして持参してOK!「すみません、緊張してしまうので」と一言添えれば丁寧な印象となります。
どうしても伝えるのが苦手な方は、1人ロープレや友人との練習もおすすめです。



私は鏡に向かって面接練習を良くしていました。
【準備2】書類との“つながり”を意識しておく
意外と多いのが、「書類に書いたこと」と「面接で話した内容」がバラバラになるパターンです。
例えば
履歴書には「協調性がある」と書いているのに、面接では「一人でじっくりやりたい」と話してしまう、など。
面接前に、自分の志望動機や強みが“どのエピソード”で裏付けられるかを紙にまとめておくと、ブレずに話せます。
職務経歴書とのズレを防ぐには、書類段階から“面接を意識”することが重要です。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
▶【元エージェントが解説】介護職の職務経歴書ガイド|経験者・未経験者別例文つき
▶【未経験でも書ける】採用担当の心を動かす!介護職向け履歴書の書き方と例文集
【準備3】話す内容をエピソードで補強しておく
「頑張ります!」「成長したいです!」だけでは、他の応募者とも差がつきません。
そこで大事なのが、“どんな経験からそう思ったのか”というエピソードです。
例えば
「介護福祉士の資格を取ろうと思ったのは、排泄介助中に利用者さんから“ありがとう”と手を握られたのがきっかけでした。利用者さんにとって負担の少ない支援を心がけています。」
小さな体験でも構いません。具体的な出来事があるだけで、説得力と人柄がぐっと伝わりやすくなります。
【準備4】最終に効くのは「笑顔」
どれだけ準備しても、緊張して話が詰まることはあります。そんな時、あなたを助けてくれるのが笑顔です。



質問に上手く答えられなくても「笑顔」を忘れずに望めば勝機は十分にあります。
介護の現場では、「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえる“雰囲気”がとても重要。
作り笑いでも構いません。人柄がにじむだけで、面接の印象は大きく変わります。
必ず笑顔を忘れずに面接に望んで下さいね。
まとめ|「準備した人が受かる」介護面接のリアル
面接対策というと、話し方やマナーを重視しがちです。
でも実際に結果を出している人たちは、「伝え方」よりも「準備の質」に力を入れています。
「面接が苦手…」「自信がない…」
上記のような人ほど、入念な準備が“心の支え”になります。
面接で大切なのは「準備が生み出す伝え方」
介護職の面接では、「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるような誠実さや安心感が評価されます。
“準備した人”だからこそできる「伝え方」なのです
チャンスは、“準備した人”のもとに来ます。次は、あなたの番です。
面接は「準備とサポート」で大きく変わります。
一人で不安を抱える前に、プロの手を借りることも選択肢のひとつです。


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