【2025年版】知らなきゃ損する介護職向け「居住支援手当・家賃補助」自治体まとめ一覧

知らなきゃ損!介護職の居住支援手当・家賃補助まとめ|年間10〜30万円の差が出る制度一覧
べるべ
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これは、介護職に就く多くの方が抱える共通の悩みです。

あなたは、東京都の居住支援手当とは別に、市町村ごとにも“独自の支援制度”があるって知っていますか?

この制度を知っているかどうかで 年間10万円〜30万円以上の差 が生まれるケースもあります。

この記事では、介護職員のために市町村が独自に行っている支援策をまとめました。

  • これから転職を考えている方
  • 「少しでも収入を増やしたい」と思っている方
  • 通勤時間が多少伸びても条件のいい地域で働きたい方

そんな方にとって、この記事は“収入アップのヒント”になります。ぜひ参考にしてください。

目次

東京都(全域)の居住支援手当

東京都の居住支援制度を紹介する画像。東京タワーと都心の風景を背景に、給与手当(月1〜2万円)または最大71,000円の家賃補助と書かれている。

東京都では、介護人材の定着を目的に

  • 給与として月1万〜2万円を支給する仕組み
  • 「家賃補助」制度

のいずれかを利用できる制度を導入しています。

制度を通じて、働き続けやすい環境づくりが進められており、生活面での支援を受けられるのが大きな特徴です。

詳しい制度内容はこちらの記事で解説しています。

東京都居住支援特別手当

給与として支給される手当です。
下記の宿舎借上げ支援の利用者は対象外になります。

給与に直接加算されるため、手取り収入が確実に増えるのがメリット。

支給額

  • 勤続5年未満の方:月2万円(1万円+加算1万円)
  • 勤続5年以上の方:月1万円

雇用形態

  • 常勤・非常勤ともに対象(ただし直接雇用のみ、派遣は不可)
  • 非常勤は 週20時間以上/月80時間以上勤務 が条件

対象職種

東京都で勤務する職員。近県にお住まいでも、都内で勤務すれば対象です。

  • 介護職員
  • 訪問介護員
  • サービス提供責任者
  • 生活相談員
  • 支援相談員
  • 介護支援専門員(ケアマネ)
  • 計画作成担当者

引用:東京都居住支援特別手当ポータルサイト

東京都介護職員宿舎借り上げ支援事業

介護職員の宿舎の借り上げを支援し、住宅費負担を軽減することで、介護職員の働きやすい職場環境を実現し介護人材の確保定着を図る目的。
防災の取組を計画的に進め、地域の災害福祉拠点として災害時の迅速な対応を推進することを目的としています。

固定費である「家賃」を減らせるため、生活の安定感が大きい。

支給額

  • 支給額:最大月71,000円(家賃上限82,000円の7/8)を法人に補助
  • 支給率:災害要件あり=7/8、災害要件なし=1/2

災害要件とは?

災害要件あり

福祉避難所に指定されている事業所

災害時協定を締結している事業所

災害要件なし

福祉避難所に該当しない

災害時協定を結んでいない

雇用形態

常勤・非常勤ともに可。直接雇用のみ、派遣は対象外。

その他条件

  • 事業所ごとに最大20戸
  • 半径10km以内の住居など要件あり。
  • 地域密着型サービス事業所、共生型サービス事業所、国又は地方公共団体が設置する事業所は支援の対象外

引用:東京都介護職員宿舎借り上げ支援事業介護職員宿舎借り上げ支援事業パンフレット

東京都品川区の居住支援手当

品川区の居住支援制度を紹介する画像。夜景のビル群を背景に、月1万円を給与に直接加算、勤務先が品川区内なら支給対象と記載されている。

品川区では独自の「区介護職員・介護支援専門員居住支援手当の支給に係る補助事業」を実施しています。
この制度では、区内の介護事業所に勤務する職員に対して、給与へ1万円を直接支給する制度です。

ポイントは「居住地」ではなく「勤務先」が品川区であること。
住まいが区外でも、勤務先が品川区内なら支給されます。

制度の詳細や最新情報は、【品川区公式サイト】をご確認ください。

介護職員・介護支援専門員居住支援手当の支給に係る補助事業

支給額

月額1万円

対象職種


区内介護サービス事業所に従事する介護職員・介護支援専門員

勤務地東京都居住支援手当品川区居住支援手当合計年間支給額目安
品川区1〜2万円1万円月2〜3万円年24〜36万
品川区以外1〜2万円なし月1〜2万円年12〜24万

東京都世田谷区の居住支援手当

世田谷区の宿舎借り上げ支援を紹介する画像。緑豊かな公園の風景を背景に、最大71,000円の家賃補助、地域密着型サービス勤務が対象と書かれている。

東京都の制度に加えて、世田谷区では「世田谷区介護職員等宿舎借り上げ支援事業」を独自に実施しています。
この制度は、地域密着型サービス事業所に勤務する介護職員が対象で、借り上げ住宅に住む場合に家賃補助を受けられます。

制度の詳細や最新情報は【世田谷区公式サイト】をご確認ください。

世田谷区介護職員等宿舎借り上げ支援事業

支給額

最大で月82,000円の7/8を補助(最大約71,000円/月)

対象職種

  • 介護職員
  • 生活相談員
  • 支援相談員(非常勤含む、法人役員除く)

対象施設

地域密着型サービス事業所で、区と災害協定のある事業所

対象住宅

事業所から半径10km圏内で法人が借り上げた住居(区外も可)

助成期間

最大10年(4年の制限は撤廃)

・地域密着型サービス事業所に勤務していれば、東京都制度では対象外の方もサポートされる可能性あり
・戸数上限が撤廃されたため、枠切れの心配が少ない
・10年間まで継続支援が可能で、安定した生活基盤につながる

世田谷区の制度は、「東京都制度がカバーしきれない介護職員」を補完する形で設計されています。
まずは現在の勤務先が制度の対象になるかどうかを確認してみてください。

東京都目黒区の居住支援手当

目黒区の宿舎借り上げ補助を紹介する画像。目黒川沿いの桜並木を背景に、常勤職員に月最大5万円補助、特別養護老人ホーム勤務が対象と記載されている。

目黒区では、東京都制度ではサポートの対象になりにくい特養に勤務する介護職員のため、区独自の宿舎借り上げ補助制度を設けています。住宅費の負担を減らし、定着を促進することが目的です。

制度の詳細や最新情報は【目黒区公式サイト】をご確認ください。

特別養護老人ホーム介護職員宿舎借上げ補助

支給額

月5万円を上限として補助

対象職種

  • 介護職員
  • 看護職員
  • 生活相談員
  • 介護支援専門員
  • 栄養士・管理栄養士(常勤に限る

対象施設

区内に所在する民間特別養護老人ホームを運営する法人

対象経費

賃料、共益費、礼金、更新料など

・対象は「特養に勤める常勤介護職員」に絞られており、東京都の一般的な制度と異なる点です。
家賃補助のみで、給与支給はありません
・対象施設が明確で、制度を利用するためには勤務先(法人)経由で申請する必要があります。

まずは勤務先がこの制度の対象になっているかを確認しましょう。
転職を考えている際には「目黒区・特養勤務で宿舎補助ありの職場を希望」と転職エージェントに伝えておくのも良い策です。

東京都江東区の居住支援手当

江東区の家賃助成制度を紹介する画像。臨海部のビル群を背景に、常勤介護職に月1万円補助、最長2年間サポートと書かれている。

江東区では、介護人材の確保と定着を目的に、区独自で「家賃助成制度」を実施しています。
「介護職員の生活基盤を安定させることが離職防止につながる」という考えのもと、直接的な給与上乗せではなく住居費の軽減という形でサポートを行っています。

制度の詳細や最新情報は【江東区公式サイト】をご確認ください。

介護職員宿舎借り上げ支援事業

支給額

月額1万円を家賃補助として支給

対象者

江東区内の介護事業所に勤務する介護職員(常勤)

期間

最長24か月間

【知らなきゃ損】各自治体の居住支援手当を一覧で比較

東京都全域の制度に加えて、世田谷区・目黒区・江東区では独自の居住支援制度を設けプラス支給されています。
同じ都内で働いていても、勤務する自治体によっては 年間10万〜30万円以上の収入差 が生まれることもあります。

「今の職場にこの制度があるのか?」
「転職すればどれくらい変わるのか?」

そんな視点でチェックすると、働く場所選びが収入アップに直結することがわかります。
以下の表で、自分が対象になる可能性を確認してみてください。

スクロールできます
自治体/事業名対象の職種対象とならない場合対象となる場合補助内容
東京都(ベース)
東京都介護職員宿舎借り上げ支援事業
介護職員/訪問介護員/サービス提供責任者/生活相談員/支援相談員/介護支援専門員/計画作成担当者・法人が枠20戸を使い切った場合
・職員が災害対策に関わらない場合など
都内の介護施設(特養・訪問など)の常勤職員で、法人の借上げ住宅に住む場合家賃補助(月額:上限82,000円)
※1法人20戸限定
世田谷区
世田谷区介護職員等宿舎借り上げ支援事業
東京都制度対象の職種と同じ・対象事業所が地域密着型でない
・法人が都の枠を使い切っていないとき
地域密着型サービス施設勤務で、都の枠を超えた場合でも区枠で対象になる都と同じ基準:82,000円
目黒区
目黒区民間特別養護老人ホーム介護職員宿舎借上げ補助
介護職員/看護職員/生活相談員/介護支援専門員/栄養士または管理栄養士・勤務先が特養以外
・都の補助が使える場合
特別養護老人ホームに勤める常勤職員で、都の制度が使えないとき上限5万円/戸(月額)
江東区
江東区介護職員宿舎借り上げ支援事業
東京都制度対象の職種と同じ・対象施設が区域外
・都制度の枠が空いている
介護施設に勤める職員で、都制度の枠に入らない場合都と同じ基準:82,000円

神奈川県横浜市の居住支援手当

横浜市の住居借り上げ支援制度を紹介する画像。みなとみらいの夜景を背景に、常勤介護職に月2〜3万円補助、特養・老健・グループホーム等が対象と記載されている。

横浜市では、介護施設を運営する法人が介護職員のために借上げた住居に対し、補助金を交付する制度を実施しています。

制度の詳細や最新情報は【横浜市公式サイト】をご確認ください。
※横浜市の制度は介護職員のみ対象です

介護職員住居借上支援事業補助金

支給額

  • 令和5年度以降に新規で対象になった方:2万円/月の補助
  • それ以前から継続している方:3万円/月の補助

対象職種

以下の介護施設で勤務する常勤の介護職員
※看護師やケアマネは対象外

  • ・特別養護老人ホーム
  • ・介護老人保健施設
  • ・介護医療院
  • ・グループホーム
  • ・小規模多機能型居宅介護
  • ・デイサービス(通所介護)
  • ・ショートステイ(短期入所)
  • ・有料老人ホーム/サ高住(介護サービスを提供する場合)

対象住居

  • 上記の介護施設を運営する法人が借り上げた住居
  • UR・神奈川県住宅供給公社・横浜市住宅供給公社管理住宅、または市内民間賃貸住宅

その他要件

  • 借上げ住宅に実際に住民票を移し居住していること
  • 地域活動への参加が義務づけられていること

まとめ:自治体独自の居住支援手当を”見逃す”と収入差が生まれる

介護職の給与は「基本給+処遇改善加算」が中心と思われがちです。
しかし、実際には自治体が独自に実施する居住支援手当や家賃補助があり、これを知っているかどうかで年間10万〜30万円以上の差が生まれるケースもあります。

今回ご紹介したように、同じ首都圏エリアでも勤務する自治体によって収入が大きく変わることが分かります。

  • 東京都(全域)の制度 … 給与加算型(1〜2万円)または家賃補助型
  • 品川区・世田谷区・目黒区・江東区 … 区独自の支援でプラス加算
  • 横浜市 … 常勤介護職員向けの住居借上げ補助(最大3万円/月)

つまり、これから転職や就業先を検討する際は、

  • 求人票に載っている「給与・条件」
  • 勤務地の「自治体独自の制度」

この両方をセットで確認することが欠かせません。

制度を上手に活用できれば、手取りが増えるだけでなく生活の安定や将来のキャリア設計にも直結します。

まだ制度の有無を確認していない方は、まずは勤務先に問い合わせてみましょう。
転職を考えている方は、求人選びの際に「この自治体の手当は対象になるか?」と確認しておくのがおすすめです。

「同じ仕事なのに、自治体の違いで年収差がつく」これを知らずに働き続けるのは損。
ぜひ今回の情報を、あなたの収入アップと転職判断の材料にしてください。

転職するか悩むあなたへ

転職は間違いなく情報戦です。情報を集めるには転職エージェントの活用が有効になります。
情報を集めてから、転職するか・しないかぜひ判断して下さい。

【一覧で比較】介護職向けおすすめ転職エージェントサイト【7厳選】

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介護歴15年以上・元転職エージェント・現役ケアマネ

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