介護をしていると認知症ケアでこんな悩みがありますよね。
認知症ケアで重要な事は利用者さんを不安にさせない事です。しかし時間や業務に追われるとなかなか難しいですよね。
この記事では私自身が16年かけて学んだ認知症ケア成功のコツ5つについて解説します!

この記事を読めば介護初心者さんでも上手に認知症ケアができようになります。
【これが結論!】不安にさせないための認知症ケアのコツ5選!

下記5つがコツです。当たり前の内容ですが、意外と難しいものです。利用者さんを不安にさせないようという意味でも間違いなく介護士のテクニックです。
■目線をあわせる。
■相手を焦らせない、自分が焦らない。
■相手の話を親身に聴く。
■顔なじみの関係になる。
■適度なボディタッチ。

認知症ケアが上手な介護士さんは空気感や雰囲気が穏やかですよね!
目線をあわせる。
態勢的な意味、精神的な意味の2つから目線を合わせる事は重要です。相手の思いに寄り添うという事です。寄り添うって介護業界で良く耳にしますね。
私は寄り添うについて、同じ介護士さんや看護師さんなどと交流をして話をしてきました。10年以上に渡り現場で支援を行いながら「寄り添うとは何か?」と考えました。
その結果、寄り添うとは【相手の立場になって、相手の本当の考えに近づく事】であると「そう考えています。詳しい経緯なんかは、また別記事で書きたいと思います。
忙しくても一度立ち止まり、利用者さんと目線と目線を合わせる事で利用者さんが安心します。「忙しいのに話を聞いてくれてありがとう。」と言われます。誰でもできますね。

忙しい時こそ一度立ち止まろう。メリットは利用者さんは落ち着く。今の自分の状況や業務の優先順位などを見直すきっかけにもなります。
相手を焦らせない、自分が焦らない
忙しさのあまり施設内を走り回ったり、職員ペースでの介助。カイテクなどでお邪魔してもバタバタしている職員さんを多く見かけます。私は介護現場での火に油だと思っています。
これは主に業務が優先になってしまうために起こる現象です。
また忙しいからと大きな声でコミュニケーションを取るのも逆効果です。穏やかな空気感がぶち壊しです。大きな声は利用者も職員も不快・ストレスを感じます。
忙しさのあまり自分がやるべき事を見失わないようにしましょう。

焦っていると自覚があれば、深呼吸をしましょう。肺の中の空気を全て入れ替えるくらい、ゆっくりと!
相手の話を親身に聴く。
全ての介護に繋がる第一歩と私は考えています。まずは聴くこと。相槌以外の口は挟まず、その人の思いの丈をまずはしっかり聴きましょう。
言い方は悪いかも知れませんが、時間をかけて聴くだけで利用者は満足して笑顔になる事も多いです。
「そんな時間はありません。」と反論もあるでしょう。しかし、聴く時間を取る事でその後の一日全体の業務がスムーズになる事だってあります。
いわば先行投資です。
認知症の方の話は、突飛もない話もあります。そんな話がふと、どこかで日常生活と繋がる事が多いです。足を止めて利用者さんから聴いた不思議な話を忙しいタイミングで職員間で共有するのも面白いでしょう。

忙しいけど職員が笑顔だと利用者さんも落ち着きますよ!笑顔は誰でも作れます。
顔なじみの関係になる
認知症のある・なしに関わらず”知っている人”と”知らない人”の差は大きいです。「顔を覚えてもらうなんて時間がかかるし難しい!」と思うかも知れませんが、時間のかかることではありません。利用者に対し「私の顔、覚えています?」や「この顔に見覚えありませんか?」と直接聞いて下さい。
私の実体験からですが「うーん、どこかで見たことあるねえ…」という返答をする利用者さんが一番多いです。みなさんも身に覚えがありませんか?
この問いを続ける事で次第に「顔は知っているけど名前は知らない。」という返事になります。この【顔は知っている人】になる事が重要です。知っている人になれば、その後の会話・促しがスムーズに行えるようになります。

家族もいない、何もわからない中で顔を知っている人がいると安心しますよね!
適度なボディータッチ
好む方と好まない方、というよりは【ボディータッチして安心してもらえるタイミング】というものがあります。みなさんもそうではないでしょうか?さて。それはどんなタイミングでしょうか?
下記のようなタイミングは利用者さんに寄り添いましょう。
・今自分がどこにいるのかわからない時
・なかなか眠れない時
・家族に会いたくて寂しい時
・わからない事がわからずに辛い時
利用者さんに対し、優しく背中をさすったり、手を握って上げてください。
あなたが上記の状態であった時、聴いてくれる顔見知りの関係の人に普通にうれしくないですか?

何も会話をしなくても背中をさすってあげるだけで誰でもできる立派なコミュニケーションです!
見つめ直そう!介護士向け認知症ケアチェック!

教科書通りに内容かも知れませんが、出来ていない人が一定数いるのも事実です。だから介護現場で穏やかな日とそうでない日の差が出てしまうのです。
本当に自信をもって出来ていますか?介護士向け3つのチェックポイント!
現場で勤務しているからこそ言えますが、正直私も出来ていません。認知症ケアについて考えるきっかけ、見つめ直す機会として読んで頂けるとうれしいです。
利用者家族が見ている前でも同じ支援ができるか?
良く言われる支援を見つめ直すキッカケを与えるフレーズ。ご家族がいる時の介助って妙に緊張しますよね。最近では、自宅や利用者の部屋に監視カメラを置くご家族の方々も増えています。
相手が認知症じゃなくても同じ事をしますか?
「認知症だし、すぐ忘れちゃうだろう。」や「言っても覚えていないだろうから、言っても無駄。」なんて対応はしてませんか?ガン患者でも、身体障害者でも、認知症患者でも、みんな同じ人間です。その人が不安なのか、不安になる要素が何かあるからです。
その支援方法、youtubeにアップできますか?
私はこのフレーズを某研修会で言われてギクっとしました。顔なじみの利用者家族の前で出来る事は関係性と実績があるからの事。ですが、youtubeにアップ出来るかと言われると…ちょっと心配です。
【まとめ】認知症になり悔しい・辛い・悲しいのは本人
誰もなりたくて認知症になった訳ではありません。一番辛いのは本人でしょう。その事を忘れずに、支援が出来れば自ずとコツなど考えずに上手く認知症利用者さんと接する事ができるでしょう。
誰もが認知症利用者さんと上手く付き合えれば、利用者さんは明るい生活が送れます。上手く付き合うためには、やはりお互いをわかり合う事。そのための取り組みを施設の環境を含めて考えていただけるきっかけになれば幸いです。
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