「志望動機、何を書けばいい?」
「資格がなくても大丈夫?」
「自己PRって、どこまで書くべき?
「未経験から介護職を目指したい」。 そう思って履歴書を書き始めたものの、こんな風に悩んで手が止まっていませんか?
実は、介護職の履歴書は“基本”を押さえれば、未経験でもしっかりアピールできます。 採用担当の心を動かすポイントは、スキルよりも「なぜこの仕事を選んだか」「どんな風に働きたいか」の“想い”です。
この記事では、介護職未経験の方向けに、履歴書の書き方をステップごとに丁寧に解説。 履歴書の各項目の書き方ルール、具体的な例文、そして書きやすくなるヒントも満載です。
筆者は現役のケアマネージャーであり、元・介護転職エージェントとして数百人の書類を見てきた経験があります。 その視点から、書類選考で落ちない履歴書の”リアルなポイント”をお伝えします。
・履歴書に何を書くべきかがわかる
・自分の強みや志望動機を明確にできる
・書類選考を通過する履歴書が完成する
この記事を読めば、上記3つの不安が解決でき、内定を確実に掴む事ができます。

未経験でも大丈夫。 あなたの想いが、きちんと伝わる履歴書に仕上げましょう。
介護職の履歴書|未経験でも書ける!各項目別の書き方と例文

「どこから手をつけたらいいの?」と迷わなくて大丈夫です。
履歴書の各項目ごとに「書き方のルール」と「採用側に伝わる例文」をセットで紹介します。未経験でも安心して書けるよう、ポイントを絞って解説しています。
氏名・連絡先|ミスが命取り!正確さと読みやすさを意識

氏名や住所、電話番号、メールアドレスは、採用担当者が最初に確認する項目です。当たり前の事かも知れませんが、誤字脱字がないか丁寧に確認しましょう。
- 氏名は戸籍上の名前を正式に書く(旧字体もそのまま)
- 電話番号やメールアドレスは日中に連絡が取れるものを
- メールアドレスは「プライベート用のフリーメール」でOK。ビジネスマナー的に問題ないものを選びましょう(例:love-cat123は避ける)
学歴・職歴の書き方|介護職未経験者が好印象を与えるコツ

学歴は中学卒業から書くのが基本
採用担当者が履歴を確認しやすくするため、学歴は「中学卒業」から書くのが一般的です。特に職歴が浅い未経験者の場合、書類の内容が薄く見えないようにする効果もあります。
学歴の書き方
例:【学歴】
2012年3月 ○○市立△△中学校 卒業
2015年3月 ○○高等学校 卒業
職歴の書き方
例:【職歴】
2016年4月 株式会社○○ 入社(正社員)
アパレル販売員として接客・在庫管理を担当
2023年3月 一身上の都合により退職
現在に至る
以上
志望動機|未経験でも伝わるコツとミニ例文

志望動機は「なぜ介護業界なのか」「なぜその事業所なのか」が伝わることが大切です。
- 経験が浅い場合は、人柄や学ぶ姿勢を強みに
- 介護に興味を持ったきっかけや今後の目標を盛り込む
志望動機の例文: 「営業職として個人宅を訪問する中で、高齢のご家族を介護されているお客様と接する機会が多くありました。話をじっくり聴くことで安心される姿に触れ、“もっと直接支える仕事がしたい”という思いが強くなりました。介護業界は未経験ですが、初任者研修の受講を通して知識を深め、現場で信頼される人材を目指したいと考えています。」
志望動機が思いつかない人へ|書けるようになる“3つの問い”
「志望動機が浮かばない…」「何を書けばいいか分からない…」
そんな時は、まず以下の3つの問いに自分で答えてみてください。
1. 誰かを“支えたい”と思った瞬間は?
- 「高齢の祖父母を手伝ったとき」
- 「困っていた人に声をかけて感謝された経験」など
介護に関心を持った“原点”を見つけるヒントになります。
2. 「向いてるかも」と感じた自分の強みは?
- 人の話をじっくり聞くのが得意
- 地道な作業をコツコツ続けられる
- 笑顔で接するのが自然にできる
仕事の適性=志望動機に説得力を持たせる武器になります。
3. どんな働き方をしたいと思っている?
- 長く続けられる職場で安定して働きたい
- 人と関わる仕事で社会に貢献したい
- 家庭と両立できる日勤中心の職場がいい
「なぜ介護職なのか」「なぜこの職場を選んだのか」が自然に見えてきます。
これらの問いにメモで答えていくうちに、あなた“だけ”の志望動機が浮かんできます。
「何を書けばいいか分からない」ではなく、「何を“思って”きたか」に意識を向けてみてください。
保有資格・免許|なければ「なし」でOK!志望意欲で補う

介護未経験の方は「資格欄が空欄でも大丈夫かな?」と不安になるかもしれません。
- 持っている資格は正式名称で記載(例:「介護職員初任者研修 修了」など)
- 未取得の場合は「なし」でOK。代わりに志望動機でやる気を伝える
例:【資格・免許】
普通自動車第一種運転免許(AT限定)
介護職員初任者研修 修了(2025年6月予定)
※「修了予定」の書き方は面接でも説明できるようにしておきましょう。
本人希望欄|基本は「貴社の規定に従います」でOK

履歴書の最後にある「本人希望欄」ですが、ここに何を書くべきか迷う方も多いはず。
結論から言えば、特別な事情がない限り「貴社の規定に従います」で十分です。
なぜなら、書類選考の時点で細かい条件を書いてしまうと、「融通がきかなさそう」「採用後にトラブルになるかも」と判断されてしまうリスクがあるからです。
本人希望欄を書くときの基本ルール
- 特別な事情がない限り、希望条件は書かない方が安全
- 条件がある場合でも、理由を添えて丁寧に
- 本人希望欄は「交渉の場」ではなく、あくまで“補足”程度に考える
例文(希望なしの場合)
例:【本人希望欄】
貴社の規定に従います
最も無難で、多くの企業が好む表現です。
採用担当者にも「配慮ができる人」という印象を与えます。
✍ 例文(希望がある場合)
例:【本人希望欄】
家庭の事情により夜勤が難しいため、日勤帯で勤務できる職場を希望しております。
可能な限り柔軟に対応いたします。
「事情があるが、協力的である姿勢」が伝わるように書くのがポイントです。
NGな書き方例
- 「土日は休み希望」
- 「早番は不可」
- 「希望が通らないなら勤務できません」
こうした断定的な表現は、たとえ正直な気持ちであっても、書類上ではマイナス印象になりがちです。
希望条件は、面接で直接伝える方がスムーズに話が進みます。
最終チェックリスト|提出前にミスがないか確認しよう
どれだけ内容が良くても、ケアレスミスがあると評価は一気に下がります。
履歴書を提出する前に、以下のポイントを必ずチェックしましょう。
履歴書チェックリスト
- 氏名・住所・電話番号に誤りがないか?
→特に電話番号の入力ミスやメールアドレス記載ミスは命取りです。 - 日付は最新の日付になっているか?
→書類を使い回している印象にならないよう注意。 - 学歴・職歴の年月が間違っていないか?
→「入学年」「卒業年」「入社・退職年」はよく確認を。 - 志望動機に具体性があるか?
→ “やる気”だけではなく、「なぜ介護」「なぜこの事業所か」が伝わるか確認。 - 誤字脱字・読みにくい表現はないか?
→ 自分の目だけでなく、家族や友人、信頼できる人にチェックしてもらうと安心です。
全部にチェックが入ったら、自信を持って提出しましょう!
書類は、あなたの“第一印象”です。
よくある質問Q&A|履歴書に関する“迷いどころ”を解決!
エージェント時代に良く聞かれた求職者から挙がった疑問点をまとめました。
- Q1学歴はどこから書けばいいですか?
- A
中学卒業から書くのが基本です。
中学卒業→高校卒業と順に記載することで、履歴の流れが分かりやすくなります。短大・大学卒がある場合も、すべて記載しましょう。
- Q2空白期間はどう書いたらいい?
- A
「就職活動中」や「家族の介護のため休職」など、事実を簡潔に。
空白を隠すのはNG。理由が明確で前向きであれば、問題にはなりません。2023年4月 一身上の都合により退職
2023年5月〜2024年1月 家族の介護のため就業せず
2024年2月〜 就職活動を開始※履歴書が1枚に収まらなくなる場合は、職務経歴書に詳細を書く形でもOK。
- Q3履歴書は手書きじゃないとダメ?
- A
どちらでもOKです。
パソコン作成でもマイナス評価にはなりません。
ただし、指定がある場合は必ず従うこと!手書きの方が丁寧さが伝わりやすい場合もあるので、迷ったら「応募先に合わせる」が正解。最近は事前に履歴書・職務経歴書を相手先に送り事前に面接時間の短縮を図るケースが増えています。この場合、パソコン作成しておくと非常に楽です。
- Q4志望動機がうまく書けません…
- A
別記事の「未経験向け志望動機の書き方&例文集」を参考に!
→ 【未経験者特化】介護職への転職!志望動機の強みリスト&例文5選
志望動機は、想いと具体例をセットで書くことがポイントです。
- Q5退職理由は「一身上の都合」で良い?
- A
はい、それでOKです。
履歴書上では「一身上の都合により退職」で問題ありません。詳細は面接で説明する形が一般的です。
“伝わる履歴書”になっているか?提出直前の仕上げ
ここまで履歴書の各項目を解説してきましたが、「伝わる履歴書」に仕上げるには、最後の見直しが肝心です。
一発勝負の書類だからこそ、提出前にこの3点を必ず確認してください。
1. 内容に「あなたらしさ」が出ているか?
履歴書はただの事務作業ではなく、「あなたという人物」を伝えるラブレターのような存在です。
未経験だからこそ、エピソードや想いが採用側の心に残る武器になります。
- なぜ介護職に興味を持ったのか
- どんな働き方をしたいのか
- これまでの経験で活かせることは何か
これらが言葉として“にじんでいるか”を、自分でも読み返してみましょう。
2. 誤字脱字・日付・表記ゆれがないか?
些細なミスでも「雑な人」と判断されることがあります。
- 卒業・入社・退職の日付に誤りはないか?
- 漢字や送り仮名のミスはないか?
- 「です・ます」と「である」調が混ざっていないか?
印刷前に必ず見直し、できれば第三者にチェックしてもらいましょう。
3. 書式・余白・字の大きさが整っているか?
第一印象は「見た目」で決まります。特に手書きの場合は丁寧さが伝わるかが大事です。
- 字が小さすぎず、大きすぎないか
- 行間・マス目に対してバランスよく書けているか
- にじみ・かすれ・修正の跡がないか
デジタル提出でも「印象よく読まれるか」という視点で整えておきましょう。
“書類通過”にこだわるなら!履歴書を武器に変える仕上げワザ
「履歴書は書けた。でも、これで本当に大丈夫…?」
そんな不安を持つあなたへ、次に取るべき“行動”をお伝えします。
1. 職務経歴書とセットで完成度を高めよう
履歴書と同じくらい大切なのが「職務経歴書」です。
過去の経験や実績、介護職にどう活かせるかを伝えることで、未経験でも“あなたらしさ”が伝わる書類になります。
職務経歴書の書き方はこちら
▶「介護職向け 職務経歴書の書き方ガイド(誠心誠意作成中)」
2. 志望動機に迷ったら、例文集を活用!
「志望動機、どう書けばいいの?」と悩んだら、例文からヒントを得ましょう。
未経験者向け・職種別・失敗例も交えて、リアルな志望動機を多数紹介しています。
志望動機の例文集はこちら
▶【未経験者特化】介護職への転職!志望動機の強みリスト&例文5選
→エージェント時代に実際に使った志望動機で活かせる”キーワード”多数!
▶【未経験でも受かる?】30代・異業種から介護職へ転職する志望動機と例文集
→異業種からの具体的な転職例文を紹介しています。
3. 転職サイトを使ってプロに相談してみよう
書類が完成したら、転職サイトに登録してプロの添削を受けるのも一手です。
自分では気づけない改善点が見つかり、より通過率の高い履歴書に仕上がります。
どこの転職サイトに相談すべきか迷っている方へ
転職サイトによって得意分野や対応が異なります。
・「すぐ働きたい」
・「条件交渉をしたい」
・「未経験OKの求人が多い」など
目的別に選ぶのがコツです。転職サイトのランキング記事はこちら
▶【2025年最新版】本当によかった!介護職向け転職サイトランキング3選
→エージェント目線、介護職目線の両面で評価しています。
▶【ブラック回避】独自データで選ぶ!介護職向け転職サイト7選&体験談
→必ずあります、ホワイト法人!ブラック施設を見分けよう!
迷っているなら、まずは“書いて”みてください。動き出せば、不安は変わります。
たった1枚の履歴書から、あなたの新しい人生が始まります。
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